人的資本の定量分析に目を向ける / 大和総研

コラムに書かれているように、企業の人的資本の定量化(従業員構成(男女比率、平均年齢、年齢別人数分布)、生産性(従業員一人当たりの売上)、人材開発に投入する費用といった定量化しやすい内容から、従業員のエンゲージメントスコアや健康への取り組み、経営者のリーダシップ等)と多種多様であり定量化が難しいものがあります。

15年ぐらい前、Levさん、Radhakrishnanさんの論文を参考に「日本企業における組織資本の推定とその形成に及ぼす要因の考察」という修士論文を書いた。大雑把な推定だったような気がするが、人的資本、組織資本というのは計量化するのは難しいという印象がある。また日本企業の人材への投資金額が非常に少なかった、データがないという印象を持った。

 

コラムにあるISO30414(人的資本の情報開示のためのガイドライン)については、

ISO30414とは――関心が高まる背景などを解説 - 『日本の人事部』 に詳しく書かれている。(人材版伊藤レポート、そういえばそんなのがあったなぁ)

11領域49項目が記載されているみたいです。(経産省の資料に一覧が掲載)

 

人的資本については、2020年8月にSECが情報開示を義務化しました。Regulation S-Kのitem 101(c)のamend内容は以下、
・clarifying and expanding its principles-based approach, with a non-exclusive list of disclosure topic examples drawn in part from topics currently contained in Item 101(c);
・including, as a disclosure topic, a description of the registrant's human capital resources to the extent such disclosures would be material to an understanding of the registrant’s business; and
・refocusing the regulatory compliance disclosure requirement by including as a topic all material government regulations, not just environmental laws

 

SECのこの動き、問題点などについて、詳しく書かれているのがこちら

開示についてはいろいろ問題があるみたいです。こちらを参照してください。

人的資本に関する主要なトピックについて開示している企業の数は50%以下であり、特定のトピックについて開示している企業の間でも、開示のために用いられているアプローチに大きな違いがあることがわかったとのことです。

いろんな文献(以下)が紹介されているので気になるものを読んでいきます。

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