地域金融機関における人的資本の開示状況 / 大和総研

大和総研、2021年10月1日の「地域金融機関における人的資本の開示状況」レポートです。

地域金融機関における人的資本の開示状況 2021年10月01日 | 大和総研 | 廣川 明子

85社の地銀の人的資本の開示状況について考察されています。多くの銀行が人材について重要戦略や施策として位置付けているが、開示資料ではその内容が千差万別みたい。

そのなかで、ふくおかFGについてはの記述があります。頭取はもちろん、人事部長、経営企画部長、ビジネス開発部長、戦略子会社役員、人材開発センター長、社外取締役などそれぞれの立場で人材戦略の重要性や方針が述べられ、全社に広く人材の価値観が共有されているとのことです(2020年10月の統合報告書から)

最近、2021年版の統合報告書が発行されているのでどのように変化があるか見てみます。29,729KBあります、ちょっとでかいですね。

人財関連についてみてみると;

・トップメッセージに「変化に強い人財・組織をつくる」という1ページが新たに入っています。環境変化に柔軟にかつ迅速に対応していくための多様な人財の確保と育成、チャレンジし続ける組織カルチャーの醸成が必要としています。

・人事トップのページ「人財力の最大化」のページでは、昨年になかったキャリアチャレンジ応募者数、キャリア採用者数の推移、サタカレ受講者推移を載せています。自律的な人財の育成につながる取り組みを紹介。新たに1on1ミーティングを実施したみたい。

・深沢社外取締役の2年続けてのインタビュー。前年と比べての変化がわかるので同一人物の連続は良い。人財戦略について半ページ分しっかり書かれています。2年続けて2ページきちんと書かれていると次の社外取締役の人大変ですね。

など、人財戦略等の内容、開示は昨年よりも充実しています。

そのほか、統合報告書で昨年比気づいた点は;

・TCFD提言に沿った情報開示が進捗

・サイバーセキュリティの箇所も充実

・組織風土インタビューの内容、変化などもう少し開示があればいい

・インナーコミュニケーション、昨年と同じ写真。コロナ禍なのでWEBでやっている感じの写真でも載せた方がいい

全体的に良い統合報告書だと思います。