株式非公開化と事後的な企業行動:マネジメント・バイアウトを対象とした実証分析 / RIETI 河西先生
RIETI - 株式非公開化と事後的な企業行動:マネジメント・バイアウトを対象とした実証分析
たまに覗いているRIETIのサイト、興味があるMBOについて論文がありました。
MBO後に企業行動がどう変わっているかControl firmsと比べたものです。
「非公開化により短期的な成果に対する圧力から解放され、経営の自由度が高まり、より長期的な成長を志向するようになるのであれば、リストラやイノベーション活動が促進され企業価値が高まることが予想される。他方、市場、特に機関投資家が適切なモニタリングを行っていたのであれば、非公開化により企業価値を高める長期的な視野に立った活動が停滞することが予想される。」
結果は、イノベーションを促進する、研究開発費やパテント数については変化が見られず、長期的な視野に立った活動はなされていないとのこと。
ファンドが関与したMBOとそうでないMBOを比較。★がついて符号が反転しているAssets、Aff_inc(子会社などの数)、Sales、AssetTurnなんかは興味深い。Carlyle/Kitoのケースではこのとおりだそう。
河西さんの名前、どこかで見た気がして検索すると、
「ファーム・コミットメント:信頼できる株式会社をつくる」の訳者だったんですね。
早稲田の宮島さんグループですね。