「いわゆるESG投資について年金基金が本稿の要旨持つべき評価の視点」から「投資プロダクトに関するグローバルESG開示基準」

村上さんの「いわゆるESG投資について年金基金が本稿の要旨持つべき評価の視点」を読んだ。https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/rr_r04_08.pdf

「投資プロダクトに関するグローバルESG開示基準」をESG評価という仕事上必要に迫られて読むところであったのでいいタイミングで出会った。

P12の中頃にある、

PRI が語る「ESGが運用ポートフォリオのパフォーマンスに影響を及ぼすことが可能である」は以前に述べたようにアクティブ運用の超過収益を指しているのではなく、より広範な社会の目的である「持続可能な発展を遂げる社会」を創り上げることで、それが広く金融の面にも成果として跳ね返ってくることと解釈するのが自然である。

確かのその通り。

P14中頃にある、

ESGへの取組みはもはやもはや加点ではなく、期待水準からの失点で評価されることになるだろう。投資に際しての評価として今後着眼すべきは、そのESGへの取組みが差別化要因、競争力向上の源泉となって追加的なキャッシュフローを生み、新たな価値を創造して世の中に提供できるかというところである。そのためには、ディスクロジャー誌から表面的に読み取れることを一律の基準で評価するのではなく、企業の経営や将来のビジネス展開の深いところまでを分析し洞察した評価が必要になってくるであろう。

一律評価しようとすればつまらないものができそうで、上記下線のような評価は経験豊かなマンパワーが必要

P15後半からP16にかけての問いに答えれるファンド、運用会社の高いクオリティが必要

 

CFAの「投資プロダクトに関するグローバルESG開示基準」(日本語)は、ファンドの開示や会社のスチュワードシップ活動を報告する際に参考になります。

付属資料BのESG disclosure statementsの例も参考になりました。

 

 

本の感想:人類と気候の10年万年史

「人類と気候の10年万年史」、夜寝る前に読んでいたのですがすぐに寝落ちするので1か月以上進まなかったので、今日はじめから読みました。

ヨーロッパの大規模な森林破壊により8000年前から二酸化炭素濃度が上昇、アジアの水田普及に伴い5000年前からメタン濃度が上昇した下図が印象的でした。

最後の締めは、不測の事態を生き延びるのは、個人レベルでは想定を超えて応用の効く柔軟な知恵とオリジナリティ、社会レベルでは思いがけない才能をいつでも活躍させることができる多様性と包容力であると、会社の存続にも繋がる。

本の感想:中国共産党帝国とウイグル

冬季北京オリンピック始まるのでその前にウイグルについてきちんと理解しようと思い読みました。

民族自決:どの民族も自分たちの意思で政府を樹立し国家を形成する権利がある。
中華人民共和国をつくるときに民族自決権を認めずただの自治権に格下げする形で建国

民族自決権を与えないやり方は孫文にさかのぼる。中華民族という定義をあいまいにしたまま中国革命に突き進む

人権は人類の普遍的価値。中国人民には人権は名目上あるが、どういう人権を付与するかは中国共産党が決める仕組み

 

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まともな中国研究機関をつくり大事な時(台湾)に判断するための知識、情報を持ちましょう とのことです。参考になりました。

本の感想:PURPOSE 「意義化」する経済とその先

年末にさっと読んだPURPOSE、仕事で必要なのでもう一度読んだ。線を引いた箇所を抜き出す

・ビジョン、ミッションは一人称、パーパスは三人称
CSVは戦略論の先にある世界を探求し理論化したもの、パーパスは経営者の日々のマネジメントから生み出された実践知。「同じ山を違うルートで登ってきたもの」
・Put Purpose at the Core of Your Strategy
・パーパスを中心に置くことでカイゼン的で受動的な戦略から脱却し、能動的に未来を創出することができる
・より広いミッションを持ち、それを自社の活動と紐づけている企業は、競合を超えるパフォーマンスを発揮し、より早く成長し、より利益を稼ぎ出す
・知らないことすら認識していない未知。非線形の未来が断続して起きる現在には知らない事すら知らない領域の情報にも積極的に目を向ける必要がる
バリューチェーンのモデルは一方通行型からパーパスを中心としたループ型へ転換
スペキュレーション、スペキュラティブデザイン:バックキャスティングのように未来を想定するのではなく批判的に検討。批判的に未来を捉えるには新しい問いが必要。その問いがバックキャスティングでは到達できない価値転換的な視座を現在にもたらす。その問いがイノベーションの源泉となる

 

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好きじゃない、Purpose

 

民間宇宙ビジネス動向 ~米国の最新事例を中心として~ / みずほ銀行産業調査部

みずほ銀行産業調査部さんが、「民間宇宙ビジネス動向 ~米国の最新事例を中心として~  」を出されています。

https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/pdf/msif_190.pdf

15ページで簡潔にまとめられており、読みやすいです。

宇宙産業は、2020年のグローバル市場規模が約40兆円規模だそうです。

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Starlinkへの総投資額<日本のキャリア3社の2020年度設備投資額であること、FidelityがSpaceXに投資していること、Coca-ColaがOneWebに投資していること、宇宙系ベンチャー企業のSPAC上場が多いこと、アンカーテナンシー、Old Spaceと New Spaceという言葉など勉強になりました。


ちょうど今、前澤さんらがISSに滞在されています。宇宙にいるastronautsは13名です。(2021/12/12,12:35 JST)。以下のサイトから見れます。少し前、 In Spaceは19名だったそうです。

https://www.supercluster.com/astronauts?ascending=false&inspace=true&limit=36&sort=launch%20order