リスキリングは非連続系、ジョブローテーション・OJTは連続系
リクルートワークス研究所が、「リスキリング デジタル時代の人材戦略」を出しています。
https://www.works-i.com/research/others/item/wr2021-4.pdf
日本では、リスキリングという言葉がまだメジャーではない。それは、DXという現象自体を正しく理解されていないことと、リスキリングを”既存従業員の能力再開発”と捉えたとき、それが日本企業にとってなじみがありすぎるから、と書かれている。
(リスキリング=新しい職業に就くために、あるいは、いまの職業で求められるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」)
後半のなじみがありすぎるというのは、ジョブローテーションとOJTを通じて継続的に人材開発をしてきたので目新しいことではないということ。しかし、それは違うと。
日本の人材開発は連続系(現行の経営戦略・事業戦略を続ける前提のもと)、転換期に必要とされるリスキリングは、非連続系。
リスキリングの4つのステップを示している。
①スキルの可視化
②学習プログラムをそろえる
③学習に伴走する
④スキルを実践させる
加えて、リスキリングを成功させる8つのキーファクターを挙げている(下図)。8つの中でも、Lead, Design, Shiftを詳しく説明されている。
なかでもShiftが一番重要なのではと感じる。
以下に詳しく書かれています。
リスキリングする組織——デジタル社会を生き抜く企業と個人をつくる|Works Report|リクルートワークス研究所
Caseとして、日立製作所、大阪ガス、Obeikan Investment Group (サウジアラビアの会社)が挙げられている。
日立製作所:日本企業の人材育成投資は全然増えていない。OJTが中心だと言っているがそのOJTももはや機能していない。戦略実現のための人材育成投資は企業の責任だと自覚してやるべきことはやっていきたい
大阪ガス:獲得したスキルと実践により鍛える。新しいスキルを習得した部下に対してそのスキルを活かせるように業務をアサインするマネージャーが必要
Obeikan:今後2,3年で全従業員のスキルセットを入れ替える。リスキリングはネバーエンディングプロセス