有馬先生/2030年46%削減は容易ではない

 

www.rieti.go.jp

RIETIコンサルティングフェローの有馬純さんのインタビュー記事、おもしろいです。

以下抜粋

温暖化交渉全体を通じて言えることは、これは決して「地球環境を守るために各国が力を合わせましょう」という美しいものではなくて、各国は完全に国益で動いているということです。温室効果ガスの削減は、地球レベルでの「外部不経済の内部化」であり、そのコストを各国の間でどう負担するかというゲームです。自国が削減しても他国が削減しても地球レベルではまったく同じですから、当然フリーライダー(タダ乗り)が生じる。自国が削減するインセンティブはなく、他人に汗をかかせたほうがいいのです

国際的なお祭り、「踊らにゃ損」の阿波踊りであり

欧米諸国は、できるかどうか分からないがまず野心的な目標を掲げて、できなかったらそれは仕方ない、というアプローチです。

技術の開発を日本が先頭に立って進め、米国と一緒に東南アジアで実証プロジェクトを動かすなどしないと、途上国は離れていってしまう

パリ協定については、ここ1〜3年ぐらいは見せ札(みせふだ)の時代だと思います。みんなが良いことを言う。でも、2030年目標の各国の進捗が見えてきて、熱気が薄れることに備えておくべきです

産業部門と家庭部門のコスト負担を真剣に考えることです。ドイツでは、エネルギー多消費産業は、雇用確保のための減免措置を受けており、その分のコストを家庭部門が負担しています。これは政治的に不人気な政策ですが、産業競争力、雇用を維持しようとすれば、避けて通るわけにはいかないと思います。

 

至極、真っ当なご意見だと思います。